第1話 光る君
脚本:金春智子、出崎 統/絵コンテ:出崎 統/演出:長岡義孝/
作画監督:斎藤浩信、細野明美、平山 智

いづれの御時にか――。平安時代の宮廷に、「光る君」と称され、人々に愛された御子がいた。帝の第二皇子でありながら、臣下として源氏姓を受けた光源氏その人である。源氏9歳の頃、亡き母・桐壷の更衣の面影を持つという藤壺の女御が、帝の新たな妻として後宮に入内する。5歳年上の美しい少女に、源氏は運命を予感する。だが、間もなく源氏は元服することになり、宮中のしきたりによって、藤壺と会うことは叶わなくなってしまう。 シーン
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第2話 六条
脚本:金春智子、出崎 統/絵コンテ:出崎 統/演出:桑原 智/作画監督:杉野昭夫

幼い日の恋心は秘められたまま、17歳となった光源氏。気位の高い妻・葵の上と心すれ違う日々の中、葵の兄で親友である頭の中将から、当代一の貴婦人と呼ばれる六条の御息所の噂を聞く。源氏は嵐の中を六条へと向かい、学問の教えを請う。御簾ごしに交わす緊張感あるやりとり、その手ごたえと高貴さに圧倒され、たびたび通うようになる。同じように六条の御息所もまた、我知らず強く源氏に惹かれ、その訪れを待ちわびる……。 シーン
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第3話 夕顔
脚本:金春智子、出崎 統/絵コンテ:出崎 統/演出:のがみかずお/作画監督:小林ゆかり

光源氏は、六条の御息所との逢瀬を重ねる毎に、その美しさ、情の深さに溺れていく。しかし同時に重くも感じるようになっていた。そんな時、町の白い夕顔の咲く家に住む女性と文を交わしたことから、新しい恋がはじまる。自分の名も明かさず、源氏の名も知りたがらない、ただ逢える事が幸せと言うその女性に源氏は癒され、「夕顔」と呼んで愛しむ。だがそんな幸せも、長くは続かなかった。 シーン
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第4話 藤壺
脚本:金春智子、出崎 統/絵コンテ:出崎 統/演出:牧野吉高/作画監督:杉野昭夫、高栁久美子

夕顔を失った光源氏は、心身の病で内裏への出仕も出来なくなる。父・桐壷帝は源氏の長患いを案じ、見舞いを送るよう藤壺の女御に促す。藤壺からの見舞いに付けられていたささやかな手紙に、かつて封印した想いが甦る源氏。ようやく快方の兆しが見えた頃、源氏は北山の寺へ祈祷を受けに行くことに。そこで、藤壺に生き写しの幼い少女に出会い、ますます想い人への心が強くなる。やがて都に戻り、出仕を明日に控えた夜――。 シーン
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第5話 宿世
脚本:森田真由美、出崎 統/絵コンテ:出崎 統/演出:濁川 敦/作画監督:小松香苗、しまだひであき

禁忌を犯し、父帝の妻である藤壺と想いを遂げた光源氏。罪を背負って愛し続ける決意をする源氏だが、藤壺はこれ以上の罪を重ねまいと拒む。二人の恋は誰にも知られぬまま消えるはずだった。しかし、天の定めた宿命は過酷なものだった。藤壺の懐妊――。何も知らない帝は喜び、藤壺をいたわる。実家に宿下がりした藤壺と密かに再会した源氏だが、藤壺から最後の別れを言い渡される。 シーン
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第6話 朧月夜
脚本:森田真由美、出崎 統/絵コンテ:出崎 統/演出:山口頼房/作画監督:杉野昭夫、内田 裕

生まれた若宮は光源氏に生き写しだった。帝は、若宮を次の春宮とし、源氏にその後見人を命ずる。それはいずれ若宮が帝となり、源氏が最高位に立つ事を意味していた。臣下に下った身でありながら、思いがけず開かれた出世の道。だが後にそれを阻むきっかけとなる妖しい出会いが訪れる。朧月の夜、源氏のもとへ扇を落とした、明るく奔放な姫君との幻のようなひととき……。姫君は、政敵である右大臣家の六の君だったのだ。 シーン
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第7話 葵の上
脚本:金春智子、出崎 統/絵コンテ:出崎 統/演出:五十嵐達也/作画監督:小林ゆかり

光源氏の父・桐壷帝は退位し、藤壺を伴って御所を去った。愛する人の消えた御所で佇む源氏に、正妻・葵の上の懐妊が知らされる。噂は広まり、源氏の訪れを待ちわびる六条の御息所は想い乱れていた。初夏になり、源氏は新帝となった兄・朱雀帝より都の祭礼「葵祭り」の勅使を任命される。源氏の晴れ姿を一目見ようと、人々や貴族達の車が押し寄せる。六条も、身分を隠し忍んで来ていた。そこへ、後から現れた葵の車と出くわしてしまい――。 シーン
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第8話 嵯峨野
脚本:金春智子、出崎 統/絵コンテ:出崎 統/演出:牧野吉高/作画監督:杉野昭夫、高栁久美子

葵の上の突然の死は、光源氏に耐え難い悲しみを与えた。産まれた子供・夕霧を鎹に、これからやっと夫婦になれると考えていた矢先の不幸。求めても求めても手に残らない虚しさに、源氏は打ちひしがれる。しかも、葵にとり憑き命を奪ったのは、六条の御息所の内なる魂……。それと悟った六条は、都を離れ、源氏と別れて、伊勢の斎宮となる娘について嵯峨野の野々宮へ行く決意をしていた。 シーン
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第9話 叢雲
脚本:森田真由美、出崎 統/絵コンテ:出崎 統/演出:長岡義孝/作画監督:福島豊明

六条の御息所が伊勢へと旅立ち、光源氏の元から次々と大切な人が去っていく。そして、また一人……。父帝である桐壷院の崩御。そのことによって、政敵である右大臣家は急激に勢力を伸ばし始め、源氏の身辺にも危うい流れが押し寄せてきていた。それは源氏が後見人を務める春宮の立場をも脅かすことでもある。藤壺は、母として春宮を守るため、そして院への裏切りの罪を自ら罰するために、ある覚悟を決める。。 シーン
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第10話 謀叛
脚本:金春智子、出崎 統/絵コンテ:出崎 統/演出:桑原 智/作画監督:内田 裕

光源氏は朧月夜と危険な逢瀬を重ね、ついに右大臣に知られる事となってしまう。弘徽殿の女御はこの機に源氏を失脚させようと、朱雀帝への謀叛の意ありと、流刑を提言する。朱雀帝は受け入れず、朧月夜の心が自分に向く時を静かに待つと言う。だが、噂は尾ひれをつけて瞬く間に世間に広がり、源氏への風当たりは増していく。さらに追い討ちをかけるように、源氏と藤壺の密通の疑惑が持ち上がり……。 シーン
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第11話 若紫へ
脚本:金春智子、出崎 統/絵コンテ:出崎 統/演出:のがみかずお/作画監督:しまだひであき、小山知洋、小林ゆかり

光源氏は、自ら都を離れ、流刑地である須磨へ行くことを決意する。それが、愛する者たちを守る唯一の手立てだった。幼い頃から傍に寄り添っていた若紫は、連れて行ってほしいと涙で訴える。いつの間にか少女から女性へと成長していた若紫の真剣な想いを受け止め、妻として待っていて欲しいと言う源氏。若紫は「紫の上」となり、二人ははじめて結ばれる。別れの日は迫っている。しかし、必ず戻る約束をして、源氏は旅立つ。 シーン
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